2007-08-26

東北食い続け飲み続け乗り続け旅

急遽仕事で仙台入り。
しかし、予定通り仕事はあっけなく終わったにもかかわらず、会社には直帰すると宣誓して晴れて自由の身に。
ちゃっかり先方(お客さん)に、
「今日はありがとうございました。」
「ところで、せっかくなので仙台で旨~い牛タンでも食べたいんですけど・・・」
とお誘いをした所、
「歯を悪くしてちょっと牛タンは」
などと断られたものの、おいしい牛タン屋を紹介してもらいタクシーで直行した。
紹介されたお店は「太助」。
仙台の繁華街国分町にある老舗で、昼の3時だというのに店はほぼ満席状態。
我ての座ったカウンター席の前にある調理場には牛タンの山。

「そうそう、これ!」
晴れて自由の身の我ては座ると同時にビールを頼み、店主が程よい加減に焼いてくれた牛タンで乾杯。
「ビール+牛タン+外は明るい」
絶好のコンディションが整い、当たり前の如く牛タンとビールを追加注文した辺りで、我ての思考回路に昨日飲み過ぎた老酒が蘇り、突如ノイズが生じた。
「明日は休みじゃないけ~」
「必殺青春18切符持ってるやないけ~」
「これはイッチョ仙台をベースに東北を攻めまっか?」
そんな甘い誘惑に犯された我ては、会計を済ませタクシーに飛び乗ると仙台駅へと舞い戻り宿探しを開始した。

駅の中にある観光案内所でホテル一覧表をもらい、価格の安い順に電話をする事3件目。
ついに1泊4980円の宿を探し当てた。
以前、那覇でも世話になった事のある「スーパーホテル」。
泊まる所が決まれば明日の新幹線の切符を買い、今日の日付の領収書を入手して「牛タン代だけは面倒見てね♪」とボヤキつつ経費とはさようなら。
本屋で明日の作戦行程を吟味(立ち読み)したのち、ホテルへ徒歩で向かう。(突如貧乏に)
駅から歩く事20分程、なんだか見覚えのある街角にさしかかった。
「ここはさっき牛タンを食べてタクシーを拾った所じゃないか・・・」
そして、そのすぐ近くに目指す「スーパーホテル」は存在していた。。。
なんとも微妙な心境。
とりあえずチェックインを済まし、フロント横で開放されているPCで明日の情報収集を行い、しばらく部屋でウダウダした後、あまり腹はすいていないが何か夜飯をとおもい「仙台辛味噌ラーメン」なる物が頭をよぎった我ては再びフロント横のPCでお店探し。
すると幸運にも歩いてすぐの所に東北ラーメン店ランキングの上位に食い込んでいる店があるではないか。
さっそく人で賑わう繁華街を抜け紹介されていた「姫らーめん」へと向かった。
しかし、店に着くと中に誰も客が居ない。
ここは夜の店が乱立する繁華街。
こんな中途半端な時間にラーメンをススル輩はいないのであろう。
せっかく来たのだし、ここしか店を知らないし、と言う事で
「やってますか~?」
などと言いつつ入店。
メニューにあったネギ味噌ラーメンに餃子セット、ビールに温泉卵を注文した。
しめて1,800円也。(ちょっと高くないか?)

メニューの写真では辛味噌がレンゲにのっていたのだが、出てきたラーメンにはすでにスープの中に辛味噌が溶け込んでいるらしい。一度に二味と期待していたのに残念。
でも味はさすが上位ランクで評価されているだけありまぁまぁ旨かった。
結局残さず完食し、膨らんだ腹をさすりながらホテルに帰り大浴場に行く気力もなく就寝。

翌日、5:00起床。
mission開始である。
素早く寝癖、身支度を整え始発で帰る人の群れに混ざって早朝の繁華街を通り仙台駅へ。

6:00の東北本線下り一ノ関行きに乗車。
一ノ関で乗り換え、9:11に盛岡に到着。
昨日の予定ではここで10:48の宮古行きまで列車が無いので10:00開店の店で盛岡冷麺をススろうと考えていたのだが駅の掲示板には9:43発の臨時電車「さんりくトレイン北山崎号」の文字が。
入線してきた車両を見るとリクライニングシートの特急用車両ではないか。
「これは快適そうだ」と確信した我ては駅構内の蕎麦屋に飛び込み、とりあえずメニューにあった冷麺とビールを注文。


「寝起きに慌てて食べる冷麺と冷たいビールは胃にこたえる。」

しかし行き当たりバッタリ的な作戦変更は功を奏し「さんりくトレイン北山崎号」に飛び乗るとリクライニング全快で宮古まで1日数往復しか走っていない超ローカルの山田線(ゴメンナサイ)を快適に走破する事ができた。
しかもこの「さんりくトレイン北山崎号」はビューポイントは速度を落として走行する上、車内放送で色々と解説してくれるハトバス的列車だったのだ。
我ては道中ほとんど爆睡状態ではあったが、放送が入る度薄目を開けて北上高地の景色を見た、気がする。

そしてもう1つ急遽予定変更をしたおかげで宮古での滞在時間を1時間程確保する事ができたのだ。
本当は10分も無い乗り継ぎ時間で駅弁でも買って車内で食べようと思っていたのだが、時間が出来たので、駅から歩いて15分程の所にある魚菜市場の食堂へ昼飯を食べに出かけた。
注文したのは三陸の海の幸が盛られた海鮮丼(1900円)。とビール。

残念だったのは本来我ての大好物イクラが入っているはずなのに、
「今日は無い」と言う理由でタコに変わっていた事。
「イクラ無いならまけてよ!」とか、
「イクラの変わりにウニを多くして!」
等と言えない小心者の自分に腹が立ちつつも朝飯から3時間しかたっていないので腹が膨れた。

再び宮古駅に戻り、12:57発の列車で三陸海岸を南下し、釜石へ。
そこから花巻、北上、一ノ関とひたすら電車を乗り継ぎ19:33に仙台へと戻った。
さすがに朝から電車→飯→電車→飯→電車という行程だったのでお腹もすいておらず、昨日買った新幹線の切符を振りかざし、在来線男から新幹線男に出世した我てはキヨスクで牛タンジャーキーとビールを買って出張帰りのビジネスマンのように「はやて88号」で家路についた。

今日の移動距離約1000キロ。
うち、在来線650キロ。(約12時間)
胃にもお尻にも肝臓にも過酷な、三陸食い続け飲み続け乗り続け旅だった。

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1 comment:

Anonymous said...

すばらしい・・・まさに食い倒れの旅だったね。これに懲りず日本全国食い倒れの旅でもしてくだされ~(笑)
あ、山田線は超超ローカルで結構です。