2007-09-19

インド旅行(駆け足編)@タージマハール

ベナレスからタージマハールのあるアグラへ向かう夜行列車の車内。
騒がしく喋りまくっていたインド人達が寝静まった深夜に我ては体の異変に気付き一人目覚めた。
列車は闇のインド警笛を鳴らしながら走っている。

我てに起こった体の異変!
それはインドに行くほとんどの人が洗礼を受け、しばらく止まらないという
アレ。

ではなく...
しばらく止まらないのには変わりないが、我ての持病とも言える、、、

二日酔

そう、なってしまったのだorz
前記した通り、昨日の夕方からインド人ガイドの部屋で訳のわからぬ「No.1」ラベルのウィスキーをストレートで飲み(ミネラルウォーターがなく、危険極まりない水道水で割るよりストレートで飲む事を選択)、夕食時にはカレーよりもいささか飽きてきたインドビール「kingFischer(strong)」アルコール度数8%を2瓶ほど流し込み、駅に向かう車内では再びウイスキーの水割り。駅についてから1時間半程遅れる電車を待つ間にペプシコーラのペットボトルにラム酒を注いで作ったインドラムコークをコーラのように飲んでいたツケがやってきたのだ。。。

エアコンが効きすぎる夜行列車内でムックリ起き上がった我ては、リュックの中から手探りで持参したトイレットペーパーを掴み、トイレへフラフラした足取りで向かった。

タージマハールの写真を見れると思った人ゴメンナサイ。
これは世界遺産でもなんでもなく、夜行列車で大変お世話になったトイレです。

お世辞にもキレイと言えない列車のトイレ。
しかし今の我てにはキレイじゃない方がかえって都合いいのだ!
写真の通り、広いターゲットに、直接線路へ続く穴。
そして平常時でもこみ上げてくるものがあるニオイ。

全ての条件に恵まれた我ては、不浄の左手人差し指を使う事無くナチュラルに「マー」を遂行した。
(「マー」とは業界用語でマーライオンの真似をする遊び♪です。)

それから2,30分おきにかよった列車のトイレ。
客室の端に設けられた扉脇のインド人は我てが通る度に目を覚まし鋭い視線を投げかけてくる。きっとまた日本人がゲ○してると思っているのだろう。。。

しかし我てはゲ○をしているのだ!

貫通式トイレからインドの大地に撒き散らされた一筋のゲ○は明朝、幻想的な日の出と共に黄金色に輝くことだろう。。。

インドの大地に産まれたものは、また全てインドの大地に還るのである。
これぞまさしく輪廻転生・・・

我ては日本から遠く離れた地で、いったい何をして何を考えているのだろう。。。

そんなバチあたりな我てを乗せた列車は、何事も無かったように当然の如く遅れてアグラの駅に到着した。

迎えの車に収容された我ては、タージマハールを望む回転展望レストランへと連れてこられ、朝食を取る事になった。
というより、強烈二日酔状態で回転展望レストランに連れて来られ、朝から目の前にカレーの大皿が並んだのを見たらやる事は一つしかない。
レストランの紙のあるキレイなトイレへ直行→
再びリフレッシュした我ては、フルーツと生ジュースだけ胃にチャージ?しレストランを後にした。

お待たせ致しました。世界遺産タージマハールです。

誰もが知ってる大理石で作られた白亜の宮殿。
本当はお墓だったってこの時知りました。
と言うより、完璧な左右対称の建物は、今の我てには大きなトイレに見えてしまいます。
ゴ・メ・ン・ナ・サ・イ。

靴にカバーをかけ、中に入ったのですが、どうもニオイます。
観光客の汗のニオイ。
巣を作る鳩のニオイ。
インド人の素敵なニオイ♪

世界遺産タージマハールでゲ○して、我ての胃液で大理石が溶けでもしたら一大事。
靴にカバーを被せるより、我ての口にビニール袋を付けた方が遺跡保護の観点からすれば正しいのではないか?
と思えてきたので、あまりゆっくりせず、建物の周りを1周して帰ってきた。

あまりに有名な建物は写真や映像で何度も目にしているので、正直あまり感動しない。
普段テレビで見ている芸能人を生で見たような感じだ。
極論から言えばやっぱりインドはインド人と街がおもしろい!

「えっ?もう帰ってきちゃったの?」
といった面持ちで出迎えたガイドを促し、次の目的地アグラ城へと向かう。

アグラ城は
「えーっと、その、あの、タージマハールを建てた王様がその息子に幽閉されたお城で、奥さんの墓タージマハールを望むテラスからの眺めが悲しくも、切なく良いのです。」


「ハイ、次行こー!」

と言う事で、途中昼食を食べ、アグラから2時間ほど車で走った(40キロ位)勝利の都ファテープル・スィークリーへ。 駐車場からバスに乗り換え小高い丘の上を目指す。

ここも世界遺産。

子宝に恵まれなかった王様が、この地にいた1人の僧の予言を信じた所、子宝に恵まれた為、ここに都を築いたそうだ。しかし水不足になりすぐ別の場所に遷都したのだとか。
赤砂岩でできたこの王宮は「兵どもが夢の跡」といった感じだろうか。

城内にある高さ3m程の溜池の岸にいたインド人が、
「ここから池に飛び込むから20ルピーくれ!」
などと言ってくる。
「我てがここからゲ○したらいくらくれる?」
と言い返したかったが、めんどうだったので辞めた。

でも、
「遺跡よりアンタの方がおもしろいよ♪」

ハイ、おしまい。

「次行こう。」

再び車で今日の目的地ジャイプールを目指し走り出す。
ジャイプールまでは200キロ超、約5時間の道程。

途中ドライブインのような所でトイレ休憩。
夕方になりようやく我ての体調も回復してきた。

と思ったら、休憩を終えて再び走り出した直後に車がパンクした。

とにかくスムーズに行かない(行けない)のがインドなのか?
というより、パンクをトラブルと思う日本人がいけないのか?

そんな事は無い。

手際よくタイヤの交換を始めると、辺りに民家の無い平原の中の一本道だというのにどこからかインド人の大人や子供が集まってくる。

タイヤの交換が珍しいの?
変な日本人が珍しいの?

15分程でスペアタイヤに付け替えると、集まってきたインド人もどこかへ消えていき、再び車は我てらを乗せて走り出した。

5分ほど走っただろうか。
相変わらず道は乾燥した平原の一本道で辺りに民家は見当たらない。
しかしぽつんと1軒パンク修理屋さんが道端で営業していた。

なんというタイミングの良さなのだろう。
今まで気にしていなかっただけで、日本のコンビニ並にパンク修理屋さんがあるのだろうか?

なぜかインドでは「何かをしたい!」と思うとすぐにできてしまうような気がする。
たとえばオールドデリーで缶ビールを街頭でコソコソ飲み(インドでは人前で酒を飲むのはあまり良い事ではないらしい)空缶の処分に困っていたら、「道に捨てとけば良いよ清掃の人が来るから」と言われ道路に置いておいたら、数分もしないうちに清掃の人がやってきて空缶を拾っていってくれた。
しかし、その清掃の人とは今だインドに根深く残るカーストの低い人であり、空缶を売って生活しているのだろう。これがインドの現実なのかもしれない。

話が横道にそれたが、ガタガタ、ボコボコのインドの道では次にまたいつパンクしても不思議ではない。そこでさっきパンクしたタイヤを修理し再びスペアタイヤにする事にした。
その修理作業がまた凄い。
バールとハンマーでホイールからタイヤを外す。
日本人の車好きでウン十万もするホイールを愛車に付けている人が見たら失神するであろう。
しかも、外されたタイヤから出てきたのはパンク修理跡だらけのチューブであった。
知らない人のために書くが、日本の車はほとんどチューブレスタイヤだ。
最近は自転車ですらチューブレスのものもある。
しかしインドでは日本の自転車と同じチューブタイヤ。
きっとパンクが多いので、高いタイヤがダメになるより安いチューブがダメになった方が良いという考え方なのだろう。自転車のパンク修理と同じ方法で、適当に車のパンク修理してしまうインド人はスゴイ!
そして1時間程かかり修理が完了し再び走り出した車内で我てはドライバーにたずねた。

我て「パンクの原因はなんだったの?」
ドラ「前の修理跡から空気がもれたのさ。ハッハッハ」

やっぱり自転車と同じ修理じゃダメじゃん!!

結局その日、目的地のジャイプールに付いたのは20時過ぎだった。


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